ふなっしーの復興支援、「ふなのみくす４」のＤＶＤ収益で

東日本大震災からもう７年が経ちます。震災が起こった当時は復興支援に乗り出していた各方面からも、今ではかなりその数を減らしているのだと思います。
しかし、その中でもあの「ふなっしー」は復興支援を続けていたというニュースを見て、素直に感動しました。ふなっしーは有名になる前から、ずっと東日本大震災の復興支援を続けていて、今年２月にも南三陸ミシン工房に業務用ミシンをプレゼントしているのだとか。素晴らしいことですね。

ミシンが贈られた「南三陸ミシン工房」

「南三陸ミシン工房」は、東日本大震災で被災した女性たちを支援するため、２０１１年秋に生まれた「ミシンでお仕事プロジェクト」が元になっているそうです。プロジェクトスタート時はほぼ全員が自宅を流されて失くしている境遇という、壮絶な経験をされている方々です。親を亡くしたり、船を流されたりした方もいらっしゃいます。
あれほどの甚大な災害が起こると、人々の生活の全てが失われてしまいます。この日本という資本主義の国で、失われて最も困るものの一つが、「仕事」です。仕事を失えば、収入がなくなり、生活ができなくなってしまう。また、仕事は収入を得るだけではなく、仲間との繋がりも得られます。もしかしたら、それこそが生きるのに大事なことなのかも知れません。
２０１３年３月より「特定非営利活動法人　南三陸ミシン工房」として、今もその活動を続けています。因みに、「特定非営利活動法人（ＮＰＯ法人）」というのは、決してお給料が出ない職場ではなく、お給料は出た上で、余った利益は法人の活動費に充てるという団体のことを言うそうです。何となく、非営利と言うとボランティアに似た意味を感じていましたが、そういうわけではないんですね。
そんな「南三陸ミシン工房」さんに、何年も前からふなっしーが支援を続けていたと知って、やっぱりふなっしーはいいヤツだな、と思ったのは私だけではないはずです。

ふなっしーの復興支援の形

そんな「南三陸ミシン工房」さんで、ふなっしーのオフィシャルグッズの生産が２０１３年から始まりました。
ふなっしー誕生が２０１１年１１月。２０１２年６月が初イベント。と、そんな歩みを見ると、ふなっしーはちょうど震災の時期と共に歩んでいるような印象です。
それもそのはず、あの「ふなっしー」という独特のキャラクターが生まれたのは、東日本大震災がきっかけ。売り上げが落ちたお店の店主が、店の宣伝につながるサイトを作るために通っていたＷＥＢデザインの学校で、船橋を盛り上げようという制作課題を出され、船橋の情報サイトを作成し、このサイトに「ふなっしー」が登場したということなんです。あの手書き感は、マウスでフリーハンドで描かれ、パワーポイントで３０分で作られたので、あれほどの味が出せているのですね。納得です。
あれほどのぶっとんだキャラクターに成長しましたが、ふなっしーの熱い思いはずっと変わらずにある、というのがまたいいですね。
そんなふなっしーが２０１３年、『毎月仕事をお渡しします』と、南三陸ミシン工房さんにふなっしーのぬいぐるみを生産するという仕事を依頼しています。この『毎月』という言葉は、とても重い言葉ですね。毎月の仕事があれば、毎月の収入が得られる。その言葉は、ふなっしー自身が一時期仕事に困ったことがあるから、心から出た言葉なんだと思います。
今回、ふなっしーは南三陸ミシン工房さんへ刺繍ミシンを寄贈しています。ふなっしーの最新ＤＶＤ「ふなのみくす４」の収益からミシンを購入したそうです。ふなっしーのグッズの収益から、こうして震災の支援をしていることが具体的に見えると、グッズを購入した方々も復興支援をお手伝いできたんだと、皆がハッピーな気持ちになれそうです。
それで、ちょっと気になるのが「ふなのみくす４」ってどんなＤＶＤなの？ということ。
「４」ということは、「１～３」もあるわけで、それらの商品は一貫して『日本を元気にし、景気回復と地域活性化に少しでも役立ちたい』というふなっしーの思いから作られたもののようです。ふなっしーが全国各地を巡りながら珍道中を繰り広げるという内容。
内容も面白そうですが、何よりもふなっしーの熱い思いが良いです。ナレーションが神田沙也加さんというのも、想像を超える豪華さ。
私も、元船橋市民として陰ながら応援していきたいと思います。ふなっしーグッズ、何か買おうかな。